岡山県青少年教育センター閑谷学校とは

国宝を有する特別史跡「旧閑谷(しずたに)学校」の環境と伝統を保護・継承するとともに、心身ともに健全な青少年を育成することを目的として、昭和40年4月に設置されました。現在では、小中学生・高校生はもちろん、子ども会、大学の部活動、企業研修など、一日あるいは宿泊しての研修で多く利用されています。

キャンプファイヤー

生活信条

友愛-01 集団生活を通して、心のかよう仲間を増やす

秩序-01 共同生活を有意義にするため、規則を守り責任を果たす

礼儀-01 お互いに人格を尊重し、礼儀正しい生活をする

所長挨拶

岡山県青少年教育センター

閑谷学校所長

 

閑谷学校とSDGs

岡山県青少年教育センター閑谷学校は、1965(昭和40)年に岡山県立和気高等学校の本荘校舎と閑谷校舎が再編されて岡山県立和気閑谷高等学校となった同年に、閑谷校舎が利活用され特別史跡旧閑谷学校に隣接して開設されました。

 

1670年に岡山藩によって庶民も入学を許可された日本最古の公立学校として創建された旧閑谷学校は、国宝の講堂をはじめ多くの国指定重要文化財を有する国指定特別史跡となって、学校教育の側面を岡山県立和気閑谷高等学校が、社会教育・生涯学習の側面を岡山県青少年教育センター閑谷学校が継承・発展し、今年、2023(令和5)年に353年を迎えます。これは、350年以上も前に持続可能な建設が行われてこその歴史ですので、まさにSDGsのモデルとして再発見されるものと考えています。

 

当センターは、1991(平成3)年に新館が完成し、現在の場所に移転して以来県内外を問わず多くの皆様に親しまれ、ご利用いただいています。

 

2008(平成20)年度からは、当センターに指定管理者制度が導入され、公益財団法人特別史跡旧閑谷学校顕彰保存会が指定管理者に指定されました。2021(令和3)年度からは指定管理4期目に入り、2026(令和8)年度までの5年間にわたって当センターの管理をして参ります。

 

我が国では先進諸国に先駆けて少子高齢化が進む中、世帯の個別化や個人の孤立化によって地域コミュニティのつながりが弱まることが危惧されます一方で、情報化が地球規模で急速に進展しAIによって学び方や仕事の業態が大きく変容している現在、現実生活におけるリアルな体験活動や他者と協働する活動の重要性が一層増しています。当センターでは、旧閑谷学校の国宝の講堂をはじめとする文化財を活用した「講堂学習」や「史跡探訪」などの文化体験活動や、「スコアオリエンテーリング」や「グリーンウォッチング」、「野外炊事」や「キャンピング」などの自然体験活動を通して、人としての在り方・生き方を考える機会としたり、自制心や忍耐力、協調性、社会性、コミュニケーション能力などの非認知能力の育成を促す機会としたりするなどできるように多様なプログラムを提供しています。

 

小学生の校外学習、中・高校生の新入生研修、会社・事業所の社員研修をはじめ、大学の合宿、各種サークルの自主研修など研修目的は多様ですが、豊かな自然に囲まれ、学ぶ心・礼節の本源にふさわしい馥郁とした文化の香る雰囲気の中で有意義な時間を過ごしていただきたいと思っております。

 

また、幅広い年齢層の方々に参加をしていただけるよう多様な主催事業も実施しています。いま注目されているキャンプを初心者の方にも楽しんでいただく「Enjoy camp in閑谷」、施設を開放して地域の方々との触れ合いを深める「閑谷マルシェ」、子どもたちだけの「Kids challenge camp in閑谷」、親子で楽しんでいただく「親子のふれあい in 閑谷」「ものづくり名人になろう!」「親子でアウトドア料理in閑谷」、小学生のための「宿題合宿」などです。奮ってご参加ください。

 

さらに、不登校傾向の小中高生とその保護者を対象にした「このゆび☆とまれ!」は2023(令和5)年度から年2回の実施とします。カウンセラーの個別懇談や保護者同士の懇談会もプログラムの中にあって、子どもたちの心身の健やかな成長を支援するコミュニティーづくりを目指しています。

 

これからも、旧閑谷学校で読まれてきた論語の「仁」の精神を承け継いで、まごころを込めておもてなしをし、皆様に親しまれる施設であり続けますように職員一同努力する所存でございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

沿革 

昭和40年 (1965) 岡山県青少年教育センター閑谷学校開設(現資料館)
平成  2年 (1990) キャンプ場完成
平成  3年 (1991) 新館(現教育センター)完成
平成20年 (2008) (財)特別史跡旧閑谷学校顕彰保存会が指定管理者に指定